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散るろぐ

千載具眼の徒を待つ

路線バスの仕様と乗客の同調圧力について

暮らし

先日、ヒカル大好き芸人としてブレーク中のピピピ君が、バス乗車トラブルをYouTubeに投稿して話題になっていた。


しかし次の瞬間、運転手が衝撃の一言を放った。

「お客さん。お釣りは出ませんよ? だから両替機が付いてるんじゃないですか」

 全てを失ったときのように、僕は今ココにいるという感覚を失念した。


(ノ∀`)アチャー

とても残念な内容だけど、ざっくり言うと、バスの乗り方が分からなくて、両替した小銭をぜんぶ投入したら、お釣りがでてこなかった、詐欺だー、みたいな話。

言われてみると、たしかにバスは分かりにくい。電車はどこも同じなのに、バスはバス会社によって、乗り口が後ろ前逆だったり、料金が一律だったり、そうじゃなかったりするから。

それに、通勤通学で、毎日乗る人にとっては常識でも、初めて乗る人には不親切な設計になっていたりする。

それでも僕は、あえて言いたい。バスにはバスのルールがある。それがバスをバスたらしめているんだ。


3つの大罪

ピピピ君は、お釣りを吸いこまれたと小猿のようにわーきゃー言っていた。でも、それは勉強料として笑納すべきだよ。それがバス通勤経験のある、僕の結論だ。

  • 降車口でモタモタした

バスの大原則に「降車口でモタモタしてはならない」というのがあるよ。詐欺がどうの、釣り銭がどうのなんて、他の乗客の知ったこっちゃない。とにかくバスを降りてから考えて。

バスには降り口がひとつしかないよね。そこで、誰かひとりでもモタついたら、あとに続く何百人という他人に迷惑がかかってしまうんだよ。

もしもピピピ君が原因で、バスが遅れて僕が遅刻したとするよね。その理由を「降りるときモタモタした人が〜」とか「バスの乗り方を知らない人が〜」なんて言い訳が通用すると思う?

ピピピ君は、お釣りを損失したけど、こっちはもっと大事な社会的信用を損失してしまうんだよ。

罪だよ。大罪だ。

  • 事前に両替しなかった

バスに乗ったら、必ず「両替、両替」と、繰り返しアナウンスしていたハズだよ。これには「降りるときに両替やらしよったら、ほかの人が降りれんめえもん」という意味が含まれている。

つまり、乗り慣れている僕らからすると、降りる直前に両替するなんて、トイレの排水管に詰まった、流れにくい大きなウンコと同じなんだ。

バスというモノはね、乗客ひとりひとりの振る舞いによって成り立っている、いわば運命共同体なんだよ。One for all,all for one(一人はみんなのために。みんなは一人のために)つまり、バスに乗る僕らは、連帯責任という鎖につながれた罪人なんだ。

そして、バスの遅れる原因は、運転手じゃなくて乗客にある。だからみんな、バスに飼いならされると、同調圧力のコンプレッサーになって、モタモタする者を押しつぶしてしまうんだ。

ピピピ君が、背中に感じた圧力は間違いじゃない。その後ろには、何百人もの、時間に縛られたサラリーマンの怨念があるんだよ。

バスは遊びじゃないんだ。

そんな感じ。


まぁ、でも、バスの仕組みはもうちょっと工夫が必要だよね。ただ、おじいちゃんおばあちゃんが多いから、やり方を変えると、さらに混乱するかも。

高齢者って、割引になるとか、金銭的なインセンティブを与えないと、なにも学習しない生き物だから。

それが問題を複雑にしている。



今日はここまででございます。