ちるろぐ

ここが僕のアナザースカイ

ジャンヌだと思ったらマリーだった─第2話─

続きをお届けするのが遅くなって申しわけない。

実は、前回の投稿のあとに、巧妙なフィッシングメールが届いたりして、気分の落ちこみというか、ナーヴァスな心境になってしまって。

このブログは、いちおう匿名だけど、過去の投稿から身元を調べようと思えばわりとわかるし、そもそも所属を明かして登録してるサービスもあったりするから、僕としては匿名と思ってないんだよね。

だから、リスクは承知で書いてるし、具体的な名称は避けるというような、予防措置をとったりもしてる。

それでもやっぱり、個人的な会社のこととか、書かないほうがいいのかな。

だから、連載は、ここで打ち切りにするよ。楽しみに待っててくれたのに、本当に申しわけない。

でも、ちょっと尻切れトンボになっちゃうから、浅い内容で補足しておくね。


前回までの流れで、ちょっと詳しい人なら、気なるポイントが2つあったよね。

そう。

1つは「会社に1億の価値があったのか?」という点。それともう1つは「株はどうなったの?」ということ。

詳細を話すと長くなっちゃうから、カンタンに話すよ。

まず、株は、亡くなった創業者のお嫁さんが保持してた。

ただしこれは、ゾンビ氏をダマしたんじゃなくて、「現金と株、どっちがいい?」という選択肢を、ゾンビ氏にあたえたら、お金をとっちゃったんだ。

ありえないけど、これでゾンビ氏がなにもわかっていない(わかったようなフリをしている)という証明にもなった。


もう1つ、会社に1億の価値があったの?というところだけど、僕の個人的な見解では、おおむね妥当な値付けだったと思う。

結果論になるけど、あの時点から向こう10年、現在までなにもせず、ふつうにしていたら1億はペイできてた。

ただし、持続可能性という点では難しくて、借入れをペイできても、その後に、事業規模の縮小なんかでシビアな人員整理が必要だから、けっけう大変になったはずで、その観点からすると、買収しなかったのは正解だったと思う。


匿名ブログの性格上、業種や具体的な内容をそこまでおおっぴらにも書けないから、行間を雰囲気でおぎなってほしい。


ともかく、これから伸びしろのある商売じゃなく、下駄屋さんのように、ゆくゆくは滅びる運命にある商売なんだよ。


たとえば、売上高が年間5%減でも、10年経てば50%減。つまり10年後には売上高が半減するってこと。

僕の所属している業界は、そんな泥舟で大海原をただよっている。ここ2年で、同業他社が3社倒産した。

そんな状況だから、とにかくコツコツ地道に、じっと耐えて、売上げが底になっても、沈まない経営をしなきゃならない。

と、僕は思っていたのだけど、新社長も役員も、沈みかけた船の甲板で、豪快にだんじりを回して、奇妙なダンスを踊り続けた。

本当に必要な費用と、節税のために使ってた費用の区別もつかないから、残ったわずかな利益も波にさらわれた。


つづく