影響力のあるユーチューバーとして「ひろゆき」こと、西村博之氏がふたたび脚光を浴びている。
関連の記事をいくつか読んでみて、その内容やコメントに、けっこう否定的な意見が多いのは意外だった。
とくに、はてな界隈の輩やアカデミックな人たちが、あんなヤツの言うこと真に受けちゃダメ、みたいなのが多い。
たしかに、ひろゆきは不謹慎にヘラヘラしたり、まちがった努力を笑ったりするから、生理的にムリなのは理解できる。
でも、ひろゆきの基本スタンスは、体制と搾取への批判であって、それはデビュー当時から一貫して変わらない彼の芸風だった。
そして世間は、ひろゆきを毒にも薬にもならないおしゃべり漫才としてスルーしてきた。
スルー、というのはニュアンスの問題で、ひろゆきの発言に金を払うスポンサーがつかなかった、というのが正しい。
なので、ひろゆきも、面倒くさいことになるだけの批判は、ある程度のところで見切りをつけていた。
ところが、そこに金を払う神があらわれた。グーグルである。今までデメリットしかなかった批判にスポンサーがつくようになったので、せっかくだからカラクリを話してみようか、となったのが令和版ひろゆきの爆誕。
繰り返すけど、ひろゆきは体制と搾取を批判する人で、承認欲求で目立ちたいとか、ビジネスで儲けたい人じゃない。その証拠に、過去だれも彼のスポンサーにならなかった。
つまり、その金にならなかった過去が、皮肉にもひろゆきは人を騙して金を稼ごうとしない、少なくとも邪悪ではないという確固たる証拠になってしまった。
まぁ、こんなことは、ある程度のおっさんなら、みんな知っていることなので、それゆえに、ひろゆきにちゃんとスポンサーがついて、いろいろしゃべってくれるのは、歓迎こそすれ、まったく否定することじゃないハズなのだけど…
そんな感じで、既存のスポンサーと演者という枠組みが壊れつつあり、お金の流れも劇的に変化している。
さすがの僕にも、これから世界がどうなるのか、本当にわからない。