グーグルから ¥1,000 の図書券と ¥100 のクーポンを2枚もらったから、本を買ってみたよ。この本を選んだのは、グーグルがお勧めしていたから。実はこの ¥1,000 券は、グーグルが「これから選んでね」というラインナップからじゃないと使えなかったんだよ。
そこではじめて、グーグルブックスを利用したけど、なんか使いにくかった。理由はいろいろだけど、今度そのダメさについて詳しく書こうと思う。
一気に読んでしまった
朝にダウンロードして、夕方、お家に帰って読み始めたら、その日のうちに読んでしまった。決してボリュームが少ない本じゃないけど、面白くて一気読みしてしまったんだよ。著者の中島さんは、システムエンジニアなら、皆んな知ってる凄い人なんだよ。ウインドウズ95を作った人で、スマホ世代にはちょっと馴染みが薄いかも知れないけど、XP世代ならその凄さは伝わるよね。
あえてウインドウズと書いたけど、本当は Windows だから。藤田田がマクダーナルズをマクドナルドと呼んだのと同じ理由で、僕も Windows をウインドウズと呼んでいる。
それはどうでもいいけど、とても面白くてタメになる本だった。内容を三行でまとめると、仕事を早く終わらせるには二倍働けばいい。そのためのスケジュールと体調管理、モチベーションの維持について解説されている。
こう書くと、精神論と時間術のハナシに聞こえるけど、そうじゃない。仕事を効率よくするテクニックは、だいたいみんな分かってると思う。だけどそれを実行に移すのが難しいんだよね。本書では、それを具体的に習慣化する方法と、考え方について書かれている。
そして、能力に個人差はあるけど、その差を埋めるには倍の時間働けばいいと。それを、どうやったら継続して、疲れずに続けていけるかについても書かれている。
中島さんの経験をもとに書かれているから、見方によっては、偉人の成功物語にも読めてしまうけど、経営者やフリーランス、それから管理職の人にも、役立つやり方かも知れない。
自分が実践してみるかはともかくとして、人を二倍動かすロジックとしては、とても優れている。
面白かったところ
ちょっと、抽象的な感想ばかり書いてしまったから、内容にも触れておこうかな。予習は、最強の時短(時間短縮)になる、という章からの引用。
予習そのものも勉強になりますが、もっと重要なのは、授業そのものです。予習は自分がわからないところを明確にする準備にすぎません。本当の勉強は授業中にするのです。授業で自分がわからなかったところを解決すれば、それが勉強になります。
その意味で、板書きをノートにとることに授業の大半を費やしている人ばかりだと思いますが、これほど膨大な無駄に私はいまだかつて出会ったことがないと言えるほど、無駄中の無駄です。
あなたの授業での仕事は、ノートを取ることではありません。わからないことを理解することです。
もし予習をしなければ、自分の理解できているところ、理解できていないところがあやふやなまま授業を受けることになります。そんな状態で受けた授業は、ただ先生の話しを耳に入れるだけで終わり、本当の勉強にはなりません。ですから授業を真に実のある時間にするためには、予習こそが肝なのです。
学生時代の中島さんは、とにかく遊ぶ時間を作ることに余念がなくて、嫌だけどやらなきゃマズいことを、徹底的に効率化しようとしていた。その最たるものが学校の勉強だった。
そこで、授業を受ける最終目的を「要するに理解すればいいんだろ?」と。そこから逆算して「予習最強」にたどり着いたらしい。
言われてみると、勉強できない子って、わからないことが分からない。そこをあらかじめ自分で知って(予習して)おいて、そこだけ授業で覚える、という考え方。
これは、ほんの一例で、本書のなかには、目的から逆算して時短をする、様々なロジックや事例が、随所に散りばめられているよ。
終わりに
中島さんは「人は何のために生きるのか?」という問いに対して、「自分が夢中になれる仕事を見つけることだ」、という明確な答えを持っている。人生半ばまで来て、そうハッキリ言われると、どうしても反発してしまいたい気分にもなるけど、そうだよな…と思う。生きるためにお金がいるから嫌なことを我慢して仕事する。そんなスタンスじゃ、仕事を頑張れる訳がない。そして成果が出ないのも当然なんだよ。
XP世代の僕らは、もう一度、自分の仕事について考え直す機会に、そして、スマホ世代には、ぜひ手にとって読んでほしいと思う本でした。
時間があればぜひ。お勧めです。