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いらっしゃい。
ここが僕の部屋だよ。服が散らばってるから、適当によけて座ってね。
じつは僕も、ひさしぶりに帰ってきたんだ。一週間ぶりかな。テレビもオーディオもないよ。昔はあったんだけど、パソコン使うようになってから、どっか行っちゃったんだ。ノートパソコンが2つあるけど今は使ってない。家にネット環境がなくてね。
これが一番ちいさい本棚。前後2列になってるから200冊くらい入ってるよ。
重松清、村上春樹、ロードス島戦記とか、赤毛のアン、三浦綾子など。
こっちは中くらい。
上はジョングリシャムとジョナサンケラーマン。下の段は、よしもとばななと山本文緒かな。
これは一番大きいよ。ガラスのサッシがついてる。ずっと食器棚やってたんだけど、引退して僕の本棚になったんだ。
ほとんどスティーヴン・キングかな。ケンフォレットとトムクランシーもこっちかも。
最後はこれ。引出しになってるよ。
2列になってて、広いほうはごっちゃになってる。ちいさい引出しは、村上龍と椎名誠。
僕は、ビジネス書とか実用書は、ぜんぜん読んだことないんだ。あったら読むかもしれないけど、それより物語の方が面白いよ。
最初に読んだ小説は、西村京太郎の幻奇島だったかな。それから、田中芳樹、富野由悠季、村上春樹など。中学生のころかな。それから外国人作家をよく読んでた。ずっと翻訳した本ばかり読んでいたから、僕が書く文章はその翻訳文の影響が強いと思う。ジェフリーアーチャーとかスティーヴン・キングなど。
僕が生きていくうえで、この物語たちがどう役に立ったのかは分からないよ。もしかしたらテレビのバラエティ番組みたいに、ただ消費しただけなのかもしれない。
だけど、物語によって、僕の孤独は癒やされ、そして人生はとても豊かになったと思う。
ありがとう、ブックオフ。