*
先日、月間50万PVのブログを運営されてるD(仮名)さんとお話しさせて頂く機会に恵まれました。
私は、有名ブログの方に会えた嬉しさと、 Dさんの気さくなひとがらも相まって、ブログのトレンドやSEOについて、自分の知識を交えながら楽しく話していました。するとDさんから
「その考えは古いよ。Windows XPくらい」
(古いけど使っている人が多いという意味らしいw)
と言われました…。
…正直にいうと、私はその瞬間「なんだコイツ」って思ってしまいました。Dさんスイマセン(¯―¯٥)
そんな私の気持ちが顔にでてしまったのか、Dさんは急に真剣な目になって、自分のブログについての考え方を、体験を交えて話してくれました。
私には、まだ、ブログの最前線や未来を論じる技量はありません。しかし、Dさんが語ってくれた内容は、私のブログに対する価値観を、180度変えるものでした。
そのお話しを、名前を伏せてなら公開してもいい、という許可を頂けましたので、拙いながら書いてみます。
みなさんのお役に立てれば幸いです。
「Dのブログ」 が生まれたとき
はじめにDさんは、アクセスアップに目覚めたキッカケを話してくれました。
Dさんは日記としてブログを始めます。お小遣程度の収入があると聞き、見よう見まねで広告を貼り付けてみました。ところが、数ヶ月たったある日、アクセスが爆発的に増えていることに気が付きます。
たまたま書いたスポーツ記事がYahoo!に載っていたのです。もちろん、一過性のことですから、アクセスはすぐに元に戻りました。
しかし、その一件でアクセスアップに魅了されたDさんは「キーワードを含む記事を大量に生産しよう」と思いつきます。それはうまくいきアクセスは1日/1000PVを超えるようになりました。広告収益もアップし、Dさんは寝食も忘れてどんどん記事を書き続けました。
読者のニーズ
記事を量産したDさんでしたが、1日/3000PVあたりから、思うようにアクセスが増えなくなります。理由は2つありました。
一つは、同じように記事を量産する他のブログがあること。もう一つは既に多くのブログが同じような記事を書いていることでした。もう記事を量産しても以前のようにアクセスは増えませんでした。
そこでDさんは訪問者の行動を調べます。読者の行動を調べ、コンバージョンやクリック率を調査し、ブログの構成を見直しました。すると、PVは倍になり、またアクセスも増えはじめました。
ニーズの最適化
1年が経ち、コンスタントに月間20万PVを維持していたころ、徐々にアクセス下がっていることに気が付きます。
原因を探っていくと、どのブログもニーズをもとに作ったため、似たり寄ったりの記事が溢れかえってしまったのです。こうなっては、書き続けても疲れるばかりでした。
Dさんは「こんな状況でも、うちのブログを見ているひとはどんな人だろう?」と考えました。
年齢、収入、地域、ライフスタイル、嗜好などによって、訪問者が必要としているブログは全く違うものでした。
そこでDさんは、今までのように雑多な記事をひとつにまとめたブログではなく、読者のニーズを大きく分けて、3つのブログを作りました。
結果は成功でした。1つのブログは有名になり、読者も多くつきました。そんな読者を喜ばせるような企画も積極的に行いました。
読者と私
Dさんのブログは成熟しきっていました。良い記事も書けるようになり、面白い企画も提案できるようになります。しかし、すぐに他のブログがそれよりも少しだけ内容を変えた記事を出してきたり、企画もすぐに真似され、飽きられてしまいました。
Dさんは悩みます。
「そもそもこのブログの価値って何だ?このブログで自分はなにをやろうとしてるんだろう?」と…。
その瞬間にすべてが変わって見えました。
Dさんはブログを「自分を発見し、挑戦させるもの」と定義したのです。そして自分と同じように考えてくれる人、共感してくれるひとにブログを読んで欲しいと考えました。
Dさんは「挑戦する人」を積極的に支援し、自分のブログやSNSで人物やエピソードを紹介したり、挑戦する人に向けて激励のメールを送ったりしました。メールを受け取った人は感激して、SNSで公開しました。
それらの情報はあっという間に拡散され、Dさんのブログには輪が生まれました。それはもはや、ただの「読者」ではなく、人生の大切な部分を共有した「仲間」になったのです
最後に…
Dさんのブログが、これからどうなるかは分かりません。しかし、読者を超えた価値観を共有するブログが、容易に傾くことはないでしょう。
「ラクに稼げたことなんか一度もなかった」とDさんは言います。
また「PVや収益にこだわるとブログはただの作業になる。読者あってのブログという初心にかえれば、その関係をより深めることが自分にとって最大の利益になる」とも仰っていました。
現在、顔が見えるブログが多く、また、それらのブログに勢いがある秘密は、こういうところにあるのかもしれませんね。
私がDさんのようになれるとは思いませんが、ブログの有り方について、非常に考えさせられるお話でした。
みなさんの参考になれば幸いです。
ご清聴ありがとうございました。
今日の記事は、こちらの記事にインスパイアされて創作されております。【マーケティングとは?】を「物語調」で出来る限り分かりやすく説明してみる - 仕事に悩んだら、フリハク。