財布が折り畳めなくなってしまった

先刻、鞄の中を整理をしていたところ、どうにも財布の収まりが悪く、四苦八苦していた。ご覧のように、本来、二つ折りになって然るべき財布が、なぜか折りたためぬのである。

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手でグッと折り畳んでも、自然と広がってしまい、カバンの中の所定の場所へ収まらない。これ如何に、と思いつつ、内容をあらためてみると、その原因は即座に判明した。

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一見するとダンボールのように見える物体だが、れっきとした紙幣であった。どうやらこれがつっかえ棒の役となり、閉じることができぬ有り様である。



広げて枚数を数えてみたところ、51枚あった。

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何故に増えてしまったのであろうか…。僅かばかりに残った、記憶の小道を手探りしてみたところ、ひとつの真実に思い当たった。


旧態全とした我が社では、未だに銀行振り込みが為されておらず、給金は手渡しとなっている。


そして、去年の11月よりその先、銀行に行っていないのである。生来の無精が祟って、今日こそは、明日こそはと、毎晩のように反芻しながらも、とうとう3ヶ月も経ってしまった。


加えて、12に月には年末調整や、その他もろもろが積もりに積もり、無為に51枚の紙幣を寝かせることになってしまったのである。


懐中には、細かい紙幣と貨幣も残っているが、誤差の範囲内であるので、取り立てて確かめる気力もない。しかし、これしきの枚数を収められない財布とは、不良品も甚だしいのではないだろうか。


釈然としない心持ちながら、此方の非も少なからずあろうかと思い至り、無粋な真似はせず、粛々と紙幣を元に返し、折り畳む役を果たさぬ財布を、グイと力任せにへし曲げて、鞄の中へ放り込んだ。


誠にもって、理不尽な世の中である。