読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

散るろぐ

千載具眼の徒を待つ

38歳の手紙

暮らし

選んでよかったものって、男性の場合なら、やっぱりお嫁さんとかになるんでしょうか。

僕は、若い頃から、物欲みたいな物が全然なくて、それが良い面では人生を平和にしましたが、悪い面では、社会との関わりを希薄にしたのかな、なんて自己分析してます。

自分が、無欲な仏様と言いたい訳じゃなく、世間とは違う価値観なせいで、空気が読めなかったり、かみ合わなかったりして、歯車にも資本主義者にもなれなくて、いつもひとりぼっち感がありました。

そんなとき出会ったのが、今の彼女です。当時、21歳だった僕は、やっぱり孤立していて、でも、それが価値観の違いのせいだなんて想像もつかなくて、ただ漠然と、何かうまくいかないなぁと考えていました。

あれから、18年の月日が経って、彼女との付き合いも18年目になりました。選んでよかったのかと自分に問えば、よかったと言えると思います。僕の風変わりな価値観を受け入れてくれたのですから。

普通だったら、もうとっくに結婚して幸せな家庭になっていたのでしょうが、残念ながらそこまでは、僕も彼女も踏み出すことができませんでした。

彼女とは、ちょっと年齢差があって、…28歳上です。こんな事を、匿名とはいえ言っていいものかどうか、2分くらい思案しましたが、心優しいみなさんなら、理解してくれると思いカミングアウトしてみました。

実のところ、もう誰に知られても、大した事ではない風潮になりましたし、お互い独身ですから、誰も傷つけないと思い、ここに記すことにしました。

彼女を選んでよかった理由は、挙げ始めたらきりがありませんが、思いつくところだけ書き残しておこうと思います。

ひとつは、食事です。出会ったころの僕は、空腹が紛れればいいという、荒んだ生活を送っていました。彼女は、それを改善すると同時に、食の文化と楽しさを教えてくれました。

もうひとつは、社交性です。彼女は極端に人付き合いを好む性格で、僕から見ると、他人に異常なくらい親切です。

その姿が、人との関わりや、僕ひとりなら、一生、理解できなかったような、愛情を教えてくれました。それが僕の、浮世離れした性質と、現実世界との、折り合いをつける大きな助けになりました。

他にも、沢山ありますが、全部を書き切るのは、大変な量になってしまいます。

もしも彼女を失ったら、そういった思い出を、嫌でも思い出すのかも知れません。

このまま行けば確実に、そうなる日が来るのですが、ひょっとしたら、僕の方が先に死んでしまいそうな予感もあります。先月の健康診断では、異状なしだったのですが…。

彼女が元気過ぎて、そう思うのかもしれません。とにかくパワフルで生命力に溢れています。ガソリンが切れるまで、走り続けるタイプです。

いつまでもお元気で。

誰かいい人が見つかったら、僕はそっちを選ぶかもしれませんが、その時は、、。

ともかく、ありがとう。
本当に、感謝しています。
これからも、末永くお付き合いしましょう。


http://www.flickr.com/photos/27467292@N03/8418328700
photo by Bunnyrel