ちるろぐ

ここが僕のアナザースカイ

東の空が明るいのです

とうに日はおち夜もふけたというのに東の空が明るいのです。

いぶかしく思い窓を開けてみると、遠い山裾のほうで稀代のメンタリストが天を衝く勢いで燃えていました。

周りにはボロをまとった群衆が先を競うように押し寄せ、わらわらと集まる人々へ夜店の輩がバラック小屋でアドセンスを売っておりました。


さてはメンタリストが火を放ったか、と思いきや、自宅の書庫の寝タバコが原因といふではありませんか。

私も現場検証へ駆けつけると、いやはや、燃して知るべし、とでもいうやうな有様に、わが目とわが耳を疑うといふ次第でありました。



ホウムレスや生活保護より愛猫のほうが100倍かわいい、という、メンタリストの通常運転ですが、勢いあまって人よりネコちゃんの命のほうが大事!と口走ってしまったようです。

これが燃えずしてなにが燃える、というやうな完全無欠の炎上案件に、ひさびさに仰天した次第であります。


さすがにコレは擁護の仕様もなく、ひたすらあやまるしかない、というところですが、実際のところ彼がホームレスや生活保護の方々へ直接的な危害を加えたワケでもなく、税金の使い道に文句を言ったとしても、個人の感想というか、せいぜい「その考え方はよくない、人前でゼッタイ言うなよ」くらいのモノでしょう。

問題なのは、彼が高額所得者であり、その源泉が多数のスポンサー広告や多数の会費に依るものというところです。その多数の中には、いろいろな人たちがいるわけで、やっぱり君はみんなに優しくないとダメだよって思います。

困っているひとを助けて、転んで怪我してるひとがいたら手を差し伸べてほしい。お金と時間がある君にしかできないことです。

なにもない僕は、自分を守るのに精一杯で、ほとんど見えなかったことにしてスルーしてるけど、本当は心苦しい。

僕にもっとチカラがあれば…ッ!もっと稼ぐ才覚があれば…ッ!

全世界の女の子を救ってみせるのに…ッ!


というワケで、僕が平和に暮らせているのは、高額所得の方々が払ってくれている税金のおかげです。歯医者へも気軽にかかれるし、お腹が痛かったら救急車も呼べます。

もしも医療費全額負担だったら、僕のような甲斐性なしは、歯もボロボロで愛する人も助けられず、ひどく惨めに生まれたことを後悔しながら野垂れ死んだことでしょう。

どうかみなさん、幸せでありますように。

誰にも苦しみのない、安心して暮らせる社会をともに築いていきましょう。

今日僕が伝えたかったのは、それだけです。