近所のシングルマザーは、うちの娘は中学3年生になるのに、食が細くてぜんぜん大きくならない、と言った。
それを聞いた無責任な大人たちは、これまた無責任なアドバイスをいくつか口にしたけれど、結局のところ、痩せすぎたって太るよりマシ、という煮えきらない結論に着地した。
太るより痩せすぎの方がマシ。
そう、言われてみると、そんな気もする。でも、太ったらなにが悪いんだろう。僕らは、肥満について漠然としたネガティブなイメージしかもっていない。
ただ、太るというネガティブな感情だけで、その具体的なデメリットについて、なんら議論してこなかった。そこで今日は、太っているとなぜダメなのか、考えてみたい。
モテにくい
個人的に、女の子のぽっちゃりタイプは好きだけど、世の大勢は太っている子には冷たい。表面上はフレンドリーに接しているけど、その裏ではもう少し痩せた方がいいと思っている。逆説的なはなし、顔がぜんぜん可愛くなくても、スタイルさえ良ければ、個性的な雰囲気美人に見られる場合もある。やはり、太っていると、性的魅力も減退してモテに遠くなる。
面接に不利
なにごとも第一印象が大切で、そのファーストインプレッションでつまづきたくない。ところが、太っているというだけで、相手にどこか愚鈍な印象を与えてしまう。採用する企業としては、能力や容姿はさておき、まずはキビキビ働いてくれる人材を欲している。その場面で太っていると、自己管理が出来ていないという先入観がわきおこり、採用をやめてしまう。
服のサイズが合わない
2Lくらいならまだしも、それ以上のサイズになると、いろいろ手間ひまがかかる。大きな洋服を探したり、オーダーしなければならなかったりすると、時間的、経済的な損失が大きい。だからと言って、ゴムのパンツや窮屈なワンピースばかり着るわけにもいかない。たまにジーンズをはいてみると、ドイツの夜店でフランクフルトを売る、気さくなおじさんのようになってしまう。
移動コストに難がある
これは、ある面、メリットにも捉えかねられないけれど、公共の交通機関では、体重が重くても料金は同じだ。仮に電車などで2席分のスペースを専有してしまっても、単独料金で乗れてしまう。これは、40キロ代の小柄な女性からすると、なぜあんなに太った人と同じ運賃なの? という、とうてい納得できない不平等感を生んでしまう。
クロネコヤマトですら、重量に敏感になっているこの国で、果たして太っているのに、一般人と同じ料金で乗り物を利用することが、いつまで許されるのだろう。
まとめ
太りのデメリットについて再考してみた。だいたいこんなところじゃないかな。ほかの人はどう思うか、それは、個人の自由だけど、僕は、太るのが悪いとは思っていない。むしろ肥満になりやすい社会に構造的な欠陥があると思っている。
現実に海外(ロンドン)では、ハイスクールから半径数百メートル以内で、砂糖入りの飲料に、販売を制限する条例をもうけている地域もあるらしい。
学校帰りに飲むジュースが、肥満の温床になるという考え方で、それはしごく真っ当な理屈だと思う。本当にそうだろうか? 部活帰りのジュースが子供を肥満にさせている? まさか。
だけど、そんなのはどうでもいい。
僕は、太っている女の子も好きです。