ちるろぐ

ここが僕のアナザースカイ

Amazonとヤマト運輸について軽く触れておくか

Amazonの荷物が指定日時に届かないと話題になっている。

原因は、デリバリープロバイダーと呼ばれる、ヤマト運輸でも佐川急便でもない、一般の運送業者に配送を委託したせいらしい。

僕は、ヤマト運輸とAmazonの価格交渉が難航している、というニュースを見たときから、いずれ今回のような事態が発生するだろうな、と予測していた。

それは、以前にも書いたように、ヤマト運輸の現場の従業員が、常軌を逸した働きアリであるからだ。このヤマト運輸の働きアリを、Amazonはあまりにも低く見積ってしまっている。


例えばあなたが今月の7日、10時に荷物を届けてほしいと頼まれたとしよう。さっそく荷物を積んで届け先に着いたが、誰も居なかった。

不在、再配達である。

普通の人は、この再配達を一回くらっただけでキレてしまう。相手が約束を破ったのだから、人として当然の感情だ。

ところが、ヤマト運輸ではそれが日常なのである。

それどころか、時間通りに持ってこなかったことにキレて、怒鳴り散らし罵声をあびせる客もいる。その一方で、時間通りに持っていったのに、平気で不在にする客もいる。

ヤマト運輸では、この理不尽極まりないシステムによって、すぐに不平不満も漏らす者、仕事をサボろうとする者、理不尽に耐えられない者は、自然と消えていく。

そして、現場には、その激務と理不尽に耐えられる人間しか生き残らない。選ばれしクロネコソルジャー爆誕である。

そんな働きアリが生まれる一方で、クロネコソルジャーになれなかったキリギリスもいる。その受け皿になるのが、他の運送業者であり、話題のデリバリープロバイダーなのだ。


次に、Amazonの設備や人件費に対するスタンスを知っておこう。

Amazonの計算は単純で、最初に、現場へ大量の物量(作業)を投入して、わざとパンクさせる。それは「人間はどれくらい血を抜いたら死んでしまうのか?」という実験に似ている。

このように、物量で殴り続けて、何人か死んでしまえば、どのあたりが限界なのかわかる。死にそうだけど死なない。そこが人件費の最安値であり、最安値というのは、Amazonの定義する適正価格なのだ。


そろそろ結論だが、僕の見立てでは、物量で殴りまくったAmazonが、とうとう泣きを入れてきたヤマト運輸の姿に、最安値を見切り、自社で下請けと直接契約しよう、という流れだと推測している。

しかし、前述したように、その見切りは甘い。

ヤマト運輸の現場は、下請けに丸投げして儲けるような、そんな甘い仕事はしていない。ほとんど全部、自分たちで持っていっているからだ。

そして、デリバリープロバイダーでは、かなり低いレベルでお手上げになる。時間に遅れても知らねぇ、不在にしてたら、もう持っていかねぇ、という具合である。

会社がどんな契約をしても、実際に荷物を運ぶのは現場の作業員なので、その意識が低ければ、とうぜん契約通りにはいかない。



今日話したかったのは、そんなところです