こんちは。チルドです。
青春の一冊という企画で、記憶をたどってみたところ、意外な小説を思い出しました。
それが、王領寺静(藤本ひとみ)著の「黄金拍車」です。
実のところ、この小説、あらすじをあまり覚えていませんでした。こちらへ書くために、あらためて調べてみて、うっすら思い出す程度でした。
それが、なぜ印象に残った小説だったかというと、ヒロインがあまりにも悲劇的だったからなのです。
あまりにもリアルな描写
「黄金拍車」には、可愛いヒロインが出てきて、主人公のカズマに恋したりするんですが、その展開があんまりなんです。あるヒロインが、敵の海賊に捕まってしまい、それを主人公のカズマが救出へいきます。迫りくる海賊をバッタバッタと切り倒して、見事にヒロインの救出には成功します。
ここまではいいんですよ。わぁーいと無邪気に喜んでいました。ところが、その後にとんでもない展開が待っているんです。
あわわ、ヒロインが大変なことに
ヒロインの救出には成功するんです。問題はその後です。悪者に捕まってしまったので、とうぜん船の中のせまい船室に閉じ込められていました。しかもベットに、鎖で両手を繋がれていたんですよ。そして、来る日も来る日も、船に乗った何百人もの荒くれ者たちに乱暴されていたのです…。
超絶にかわいいヒロインが、悪者に捕まってしまったのですから、そうなることは、容易に想像がつくのですが、その現実を目の当たりにすると、中学生だった僕は震えが止まりませんでした。主人公のカズマより、大きな衝撃を受けたんじゃないかと思います。
僕はどこかでハッピーエンドを期待していたんです。ヒロインが、無傷で救出されるファンタジーを夢見ていたんです。
しかし、黄金拍車は、いや、王領寺静は甘くありませんでした。
乱暴されたヒロインは、体中に無数の傷がつき、おびたたしい体液で汚れてしまい、もう意識も途切れがちになっています。
そして、カズマに抱きかかえられたヒロインは言います。
「そのドアを、つぎに開けて入ってくるのは、カズマじゃないかって、それだけが希望だったの…」
セリフは定かではありませんが、ニュアンスはそんな感じです。僕はそれを読んで、泣き叫びながらベッドを転げ回ったものです。
中学生には刺激が強すぎた
僕の人生のなかで、もっとも多感な中学生時代に出会った小説なのですが、その衝撃は並大抵じゃなかったです。トラウマと言っていいかも知れません。1990年代のファンタジー小説は、全般的にかなり過激な描写が多かったです。
あの当時は、成人向け雑誌などは、気軽に売られていませんでしたし、もちろんインターネットもありませんでしたから、小説はちょっと過激な傾向にあったようです。
三銃士がモチーフ
書いているうちに少し思い出したのですが、もしかしたら、三銃士をモチーフにした小説だったかもです。主人公のダルタニャンに当たる人物が、現代からタイムリープした高校生という、異世界ファンタジーだったような…。
三銃士と言えば、さいきん「マスケティアーズ」という海外ドラマが話題でしたね。久しぶりにハマったドラマでした。
こちらは、イケメンと美女ばかりという、ある意味ファンタジーなのですが、スリリングなアクションと、衣装が凝っていて、カッコよかったです。大人向けですね。
ちょっと、なに書いてるか分からなくなりました。
僕の青春の一冊は、王領寺静(藤本ひとみ)著の「黄金拍車」という話題でした。