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「23 歳ゆとり、1 年半で会社を辞めました 新卒入社から3 年以内の退職を考える」を読んでみた

こんちは。ライターのチルドです。

Kindleにて電子書籍を購入しました。けいろーさんの「23 歳ゆとり、1 年半で会社を辞めました 新卒入社から3 年以内の退職を考える」です。


正直なところ、250円という廉価に惹かれて購入したのですが、まさかの★5つの最高評価をしてしまいました。

あらすじとしては、著者のけいろーさんが新卒で勤めた会社を1年半で退職するに至った経緯と、その葛藤について書かれています。


以下は個人的な感想です。興味があれば読み進めてくださいませ。

「とりあえず三年」

けいろーさんが書かれていた中で、僕の印象に残ったのが「とりあえず三年」という言葉でした。

僕も似たようなことを若いひとに言ってしまう傾向があるので興味深く読み進めました。また、 三年の呪いについて、改めて考えさせられる機会にもなったので、僕なりの解釈を書いてみます。

僕は、仕事は楽しいものでも、やりがいがあるものでもないと個人的には思っています。

仕事では、お金をもらう、あるいは払って他人に労働を要求するわけですから、働く側が、面白かったり楽しかったりしたら逆に変な感じですよね。

そして、自分が良かれと思ってしたことでも、お金を払う側が「違う」と感じたら否定され、叱責までされてしまう理不尽な世界、それが仕事だと感じています。

たまに学生さんから、仕事って楽しいですか?という質問をされますが、お金で時間を拘束され、指図されて、楽しい気分なわけがありません。

僕が仕事を嫌々ながらも続けてきて感じたのは「仕事は自分にお金以外はなにも与えてくれない」ということでした。

与えられた仕事を、指図されるままにやる。仕事は単なる労働と金銭のトレード。嫌なことをやる代わりに給料をもらうというわけです。

しかし、仕事は面白くない、むしろ理不尽でつまらない事が多々ある、という現実を踏まえたうえで、ではどうすればいいのか?と考えていくと答えはひとつしかありませんでした。

仕事の楽しさは自分で見つけ、仕事のやりがいは自分で作っていかなければならない、ということです。

仕事は基本的に楽しくない。この前提がはじめから食い違っていると、三年経ったからっつってどうなるってんだよぉぉおおお!!ざけんなぁぁああっ!!となってしまいます。

仕事は基本的につまらないので、自分なりの仕事に対する、楽しさとやりがいを見つけるまでの目安。それがおおよそ3年、ということになるのかな、と感じています。

「社会人はかくあるべし」

こちらも気になったキーワードです。僕も社会人かくあるべし!とまでいかないものの、何年社会人やってるんだよ…、いつまでその体たらくなんだよ、などと感じてしまうことがあります。

あまり良い例えではありませんが、むかし働いていた職場での思い出があります。僕が責任者で入っていたその現場は、自分以外は全員若いアルバイトでした。

そして彼らはちょくちょく無断欠勤をやらかしてくれます。休むときは必ず連絡するようにと言ってもダメでした。友だち同士の遊ぶ約束なら、行けないと簡単に電話できるのに、仕事は無断で休んでしまうんですね。

最初は所詮アルバイトだから無責任なんだよなと思っていました。しかし、普段の仕事はちゃんとやってくれます。

いったい何故なんだろうと考えたり、事情聴取をしているうちにあることが判明しました。彼らは無責任なのではなく、休んだら他のひとに迷惑がかかるという認識があるゆえに電話できなくなっていたのです。

今日は体調がわるくて行けない→休むと迷惑がかかる→電話しても行けないことに変わりはない→無断欠勤、という思考になっているようでした。その結果クビになってもしょうがないとも思っていたのです。

この考え方が問題なのは、相手がどうにかする、向こうが判断するだろうと言うように、自分の判断を放棄した、受け身の姿勢です。

無断欠勤は極端な例ですか、僕が社会人らしくしてほしいなと思ってしまうときは、たいてい相手がこの受け身の姿勢である場合です。

判断を相手に委ねるのではなく、自分が判断して相手に伝える。それが社会人かくあるべしの正体ではないか、と僕は思っています。

まとめ

けいろーさんの本の話なのに、自分のことばかり書いてしまいました。どうやら僕には本について書くことが向いていないようです。

ともかく、良い内容でした。

僕が思うに、けいろーさんが勤めていた会社は、企業体質そのものがあまり良くないと感じましたし、あの中にいる人たちに、いくら良い話をされても虚しく響くだけだったのではないでしょうか。ですから辞めて正解だったと思います。

多少のフェイクはありますが、実体験を素直に書かれているので、仕事を辞めるかどうか悩んでいる方は、自分の現状と照らし合わせて読んでみると、考えをまとめるキッカケになると思います。

そして、昭和世代は、自分たちの言葉に真実はあるかを問い直すために、ぜひ読んでいただきたい本だと思いました。


ではでは…