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1月某日、かやぶき屋根が美しい「茅乃舎(かやのや)」さんに、お昼ごはんを食べにいってきたよ。
久原本家茅乃舎
〒811-2503
福岡県糟屋郡久山町猪野395−1
入口の引戸をカラカラと開けると、まるでタイムスリップしたような錯覚におちいる。
穏やかな照明に包まれた店内は、静かな活気にあふれ、ある種のパワースポットみたいなエネルギーに満ち溢れていた。見上げた天井には、むき出しの太い梁が複雑に絡みあい、ゆるやかな時の流れを描いた抽象画みたいだった。
僕たちはセクシャルを感じさせない清潔な女性に案内され、大きな窯のまえの席に腰を下ろした。座席に敷かれている低反発クッションがお尻に嬉しい。
メニュー
種(たね)3,780円(税込み)
前菜
先ほどの女性が、小ぶりなお盆に丁寧に盛りつけられた前菜を僕のまえにコトリと置いた。5品の前菜はどれも上品な味付けで、とりわけ金柑の甘煮に感心した。金柑は、生食するものとばかり思っていた、僕の先入観は見事に裏切られた。
大地の恵みスープ、帆立真丈、 長野おばあちゃんの逸品
スープは人参ベースの和風味。洋風のそれとは別の旨味があり、からだに染み込むようだった。帆立真丈はカブと相性がよく、素材の良さが引き立っている。小松菜のおひたしも同じく。
メイン・十穀鍋
メインは3種の中から、豚肉のお鍋をチョイスしてみた。ゴボウ、豚肉、水菜、シンプルな鍋と厳選した素材に、余計な味付けは一切いらない。5人前くらい一気に食べたい気分。
ご飯、味噌汁、香の物
茅乃舎はやっぱり土鍋のご飯が抜群に美味しい。僕は白米が食べたかったんだけど、同行者の鶴の一声で十穀米に決定された。お味噌汁はスッキリしているのに濃厚な風味。
僕たちは調子に乗って、生卵を追加オーダーしてみた。首尾よく運ばれてきた生卵を、熱々のご飯にかける。至福のたまごかけご飯を堪能する。
デザート
ご飯を食べ終わると、隣の喫茶スペースに移動してデザートと珈琲をいただく。コーヒー風味のムースは表面がちょっと固くて中がふわふわの絶妙な食感。
珈琲は、フルーティーな中にかるい酸味があり、後味がほろ苦く、久しぶりに良質な珈琲と出会った。
全体として、とても美味しく、気分よく食事できた。でも、僕には丁度よかったけど、他の男の人は少ないかも。
あとは好みかな。
久原本家茅乃舎
〒811-2503
福岡県糟屋郡久山町猪野395−1