昨晩は、鬱な日記を書いてしまった。あれから、こんこんと眠り続けて、昨日は15時間ほど眠っていた。
歳を取ると、睡眠時間が短くなるというけれど、僕の場合は逆に、年々、睡眠時間が長くなっている。からだが、永眠に向けてのプレパレイションしてるのかな。
今日は、ここ最近に撮った写真から、僕のお気に入りを、紹介しようと思う。
◆カマキリの子供
駐車場で車から降りたら、となりの軽自動車にカマキリが乗っていた。炎天下の真昼に、熱く灼けたボンネットの上をちょこまかと歩き回る。
ほかにも10枚ほど撮影したけど、いちばん写りのいい1枚を選んでみた。駐車場の周りは、コンクリートとアスファルトで固められていて、昆虫が育つ余地は見当たらない。この子は、どこからやって来たのだろう。
◆大きなカマキリ
上の写真のカマキリを、お家に持って帰って育てたら、こんなに大きくなった。エサはズリの実という庭に自生しているドクダミ草の一種。
というのはウソで、こっちはぜんぜん別の公園で撮った。
僕はカメラを構えはじめてから、ジッとして動かない生物が好きになった。鳥は近づくと羽ばたき、バッタはレンズに飛び込み、トカゲはピントが合うまえに消えた。
ダンゴムシは地味だけど、カマキリは派手。ときおり威嚇的に腕を振り上げたりするけれど、たいていは、こちらが望むだけの待機時間を持っている。
◆川のある街並み
僕がよく通る道からの風景。30年あまり住み、当たり前に広がる街並み。
川を見ると、無性に大きな石を投げ込みたくなるのは僕だけだろうか。こちらの川は、役所の執拗な護岸整備によって、派手な水しぶきを上げられる手頃な石は、徹底的に排除されてしまった。
猥雑さの失われたこの街で、子供たちが、自転車や原付バイクを、ダイブさせてやろうと考えるのも、無理からぬことなんだ。
◆顔の大きな彫り物
山口県の「東行庵」という、高杉晋作とその仲間たちを祀った神社で撮った。ほかにも銅像をいっぱい撮ったのだけど、どれもどこかで見たような写真ばかりだった。
こちらの石像は、うろ覚えのイラストを思い出しながら、なんとなく彫ったというような、抽象的なフォルムが印象な1枚。
こうゆう、空想上の生き物は、犬や猫のように写実性を求められないから気楽でいい。ちょっと顔が大きくなっても、これはこうゆう物だ、と、断言して封殺するパワーがある。
◆東行庵の池
こちらも東行庵での1枚。比較的大きな沼のような池に、蓮の花が咲き、鯉が泳いでいる。残念ながら、蓮の花の背景には、無粋な民家の屋根が映ってしまうので、逆側から撮った。
ここには、鯉に餌をやる子供たちが写っているけど、風景を撮るとき、生物が一緒に入っていると嬉しいのは僕だけだろうか。
そもそも、写真に収めたい動機は、固定された景色を残したいのではなく、移りゆく景色に覚えた感情を、固定したいのではないだろうか。僕は、動いている被写体が好きだ。
しかし、感動的なおっぱいに出会ったとき、その衝動と、どう向き合い、どうやってコントロールしているのか、すべての写真家に聞いてみたい。
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