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空白の30年

みんな今日も元気にはたらいてるかな…。

僕が、労働という苦行から解放されて、はや10ヶ月をむかえようとしている。

振り返れば、15才からアルバイトをはじめて、スーパーのレジ、カフェの店員、葬儀屋、八百屋、深夜のリフトマンと、底辺のエッセンシャルワークで消耗してきた。

それなのに、僕のポケットに入れた手のなかには、割れるビスケットはおろか、なにも残っちゃいない。本当になんにも残っちゃいないんだよ。

カネのため、生活のため、お客さんのため…。

そのときどきに、都合のいい理屈を当てはめては、自分を誤魔化してきた。だけど、雇われて働くことに意味はない。

こうして、毎日、起きて寝るだけの生活をしていると、よくわかる。

ずっと耐えてきた日々、神経を摩耗した日々に、一片の価値などなかったと。残ったのは、からっぽの抜け殻なんだ。

知らぬまに刷りこまれたジョブ。耐えることに慣れきったメンタル。気づけばそれは、まるで家畜のように僕をカタチ作っていた。

だけど、アタマの片隅にはいつも、生きるとは、働くとは、これは、いったい何だろうと問いかけていた。そんな疑念を、僕は30年かけて模索していたのかもしれない。

その答えが、ようやく見つかろうとしている。


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