結論から言うと、食事へ行ったお店で、持ってきたプリンをひっくり返してしまった。
ひっくり返す、というのは表現として適切じゃないから、正直に話すと、食事を持ってくるのが遅かったから、オーナーらしき人がお詫びに持ってきたプリンを、お盆ごと壁に叩きつけてしまった。
近ごろ、本当に運気が落ちている。
昨日は、落ちこんでいる僕を元気づけようと、彼女が食事に連れて行ってくれた。
天気も良くて、桜も満開で、楽しいドライブだったのに、昼食で最悪の事態が起こってしまった。
待ち時間10分、と言ったから、待っていたら、テーブルに通されたのは1時間後だった。
それから、テーブルで注文して、40分後に注文がちゃんと出来ていなかった、という知らせがあった。そして、今から作るかキャンセルするかの二択です、みたいな話になっていた。
「じゃあ、もう帰ろっか…、社会って厳しいね…」とか、僕はそうつぶやいて、荷物をまとめて席を立とうとしたら、オーナーらしき女性が、お待たせして云々、と言いながら、ちっちゃいプリンを2つ乗せたお盆を持ってきたんだよ。
気付くと僕は、それをテーブルからお盆ごと壁に叩きつけていた。フルパワーだったから、すべてが粉々になる勢いがあって、自分でも驚いてしまった。
瞬間、テーブルを持ち上げてキッチンへ投げこんでみよう、という衝動がよぎったけれど、待て、待て、落ちつけ、という理性がやってきて、そのまま背を向けて立ち去った。
ダサいな、と自分でも思う。
まず、待ち時間10分はウソ、というのは、初めからわかっていた。もうすでに20人ほど待っていたから、10分は常識的に考えてムリがあった。
それから、順番待ちの受付けに、記入するノートがなかった。口頭だけなら、あとからなにも指摘できない。
ここから得られる教訓として、店員が明らかなウソをついている場所は避ける、順番待ちのノートを置いていない店は避ける、ということ。
しかし、だからと言って、店の備品を破壊していい理由にはならない。弁償する気もないけれど。
誤解してほしくないけど、僕はいつもそんな態度をとったりしてないよ。昨日は、あまりにも酷かったから、こころのリミットがオーバーしてしまったんだ。
まずは言葉で伝えるべきで、それが人間というものなんだ。僕には、社会性というモノが決定的に欠けている、という事実を如実に表す事件だった。
近ごろ、運気が落ちている。
ただ、これまでの人生経験から、運気には波があって、良いときもあれば悪いときもある。今はおそらく、波のいちばん底にいるんだと思う。
諦めずに生きていきたい。