ちるろぐ

ここが僕のアナザースカイ

お風呂でおしっこを試してみた

インターネットのトレンドを独自に調査していたところ「お風呂でおしっこ」というワードが急上昇していた。

そこで今回は、実際にお風呂でおしっこをしてみるという体当たり企画でお届けしていく。

ただし、僕の家は賃貸住宅であり、なおかつ社会的に賛否ありそうなことから、写真など証拠になりそうなブツは極力排除していくものとする。

もしも追及されても「あんなのネタに決まってるじゃないですか」という逃げみちを用意していることをご理解ねがいたい。


お風呂でおしっこ

さて、僕が人生初の「お風呂でおしっこ」に挑むため、まずやったのは、排水溝の掃除だった。

よく考えてみてほしい。もしも排水溝に、髪の毛や皮脂、石鹸のカスなどが付着した状態でおしっこをしたら、不潔になることは間違いない。その後の掃除も嫌になるし、もしかしたらとんでもない異臭が発生するかも知れない。

そこで、まずは排水溝まわりをピカピカに磨いておく。これで尿はスルッと流れて、衛生面での安全は完全に確保できるだろう。

掃除も終えて、いよいよ全裸になった。すべての準備が整った今でも、まだ不安は消えていない。お風呂でおしっこは勢い良く飛び出してくれるのだろうか、誰かに見つからないだろうか、そんな不安が脳裏をよぎるのだ。

そして、意を決してシャワーに手をかけたところ、ある疑問にぶち当たった。おしっこは、シャワーというか、水を流しながらするべきなのだろうか。それとも、ダイレクトに放出してしまうべきなのか?

浴槽を叩くシャワーの音を聞きながら、しばし沈思黙考したのち、僕はシャワーとともにあるべきだと決意した。そして、尿意をうながすために、シャワーを出しながら、その水流のなかへ、おしっこを溶かすように放尿するのだ。

僕は、シャワーを浴槽へ向け、座ったまま水栓の蛇口をゆるめた。水からお湯になるまで、そのわずかなタイムラグと、環境音楽のようなウォーターノイズに静かに耳を傾け、迫りくる尿意の高まりを感じていた。

シャワーヘッドが、ガクンと揺れたかと思うと、放出する水流から、ほのかな湯気が漂い始めた。時は満ちた。いよいよである。僕はシャワーヘッドをクルリと回転させ、無防備に大きく開かれた股間へと導いた。

あゝ、あっあっあっ、ンギモチィィ!

勢いよく飛び出す水流は、適度な人肌の温もりに調節されていて、それが股間を直撃した瞬間、僕は思わず声をあげてしまった。

また、急激な温度変化により、玉袋はダラーンと弛緩し、尿道の通る竿の部位は、みるみる肥大して、打ちつける水流をもっとっもっとと欲しがった。

まるで自分の意思とは無関係にざわめく心と、股間への強烈なシャワーが、お風呂でおしっこという至高な使命とは裏腹に、別の欲求まで呼び起こしてしまうようだった。

僕は思わずイスからすべり落ち、あお向けに天井を仰ぐような格好で、両足を全開にして突き上げ、シャワーをこれでもかとばかりに股間へ密着させていた。

激しい水流が股間を叩き、弾ける飛沫が顔にかかるのをものともせず、今、この瞬間に呼び起こす、最大の尿意を呼び覚まさんと、尿意召喚の呪文を朗々と詠唱すると、それは実態を保った第二次世界大戦の英霊のごとく、雄々しい雄たけびとなって天に轟いた。

おしっこ!おしっこ!出る!おしっこ!出る出る出る出る出るぅぅッ!!

シャワーの外的刺激と、尿道を一気呵成に駆け抜ける、矢のような本流が、尿道口で激しくぶつかり合い、渾然一体となった黄金色の液体が、野生のポロロッカのように浴槽の壁にぶちまけられた。

尿道をこじ開けんばかりの水流と、それを押し返す尿との戦いが、永遠に続くような気がした。不退転の動物的欲求と、人為的に作られた偽りの蛇口。お互いの信念がぶつかり合ったとき、それは辺り構わず飛び散り、アンモニアの香りを残して、一瞬でミストに変った。それがお風呂でおしっこなのだ。

僕は、遠のく意識の中で、おしっこの本質にたどり着き、そして意識を失っていた。

どれくらいの刻が過ぎたのだろう。僕は、お風呂場の床を、蛇のようにうねるシャワーをつかまえ、その根本にある蛇口をきつく閉めた。

すると、それまでの喧騒がウソのように、お風呂場は平穏を取り戻した。そして訪れた静寂のなかで、僕は横たわりながらも「お風呂でおしっこ」を成し遂げたのだと知った。微かに残るアンモニア臭がそれを裏打ちしている。

みなさん。お分かりだろうか。

これが、お風呂でおしっこなのだ。

それは単なる癖でも性癖でも、ましてや思わず出てしまうような偶然の産物でもなく、決意した僕らが、全力で放出する灼熱のマグマなのだ。

男女の性別は問わない。

機会があったら、ぜひ挑んでみるといいだろう。きっと、それまで積み重ねた、既存の価値観を打ち砕いて、真の開放を得られるはずだ。



今日は、ここまで