こんちは。ランニングで両膝を故障して、歩くのも困難な僕です。
先週の土曜日に、こちらの記事を読みまして、いても立ってもいられなくなって、急いで書いています。 ぜひともアドバイスさせてください。
それと言うのも、プールで成人男性の方が、熱心に泳いでいるのをよく見かけるんですよ。しかし、なかなか上達する気配がないんです。
みなさん、泳ぎはじめは、めっぽう速いんですが、途中(20メートル地点)から急激に失速しているんです。
その原因と解決方法について、前々から書きたいと思っていました。
つれづれ様は、クロールを速く泳ぎたい(50メートル30秒台)とのことですね。おまかせください。
ポイントは3つです。
こちらの3つを意識してもらえれば、劇的に速くなると思います。
息継ぎの失速
まずは、息継ぎから改善していきましょう。つれづれ 様いわく…
まっすぐ伸ばしているつもりが息継ぎが終わるとプール下の基準ラインから大きくずれている
これは、顔を上げたとき、曲がっているんですね。その原因は、おそらく、息継ぎと反対側の手(伸ばしている方の手)で、水を押さえているからです。
息継ぎのとき、伸ばした手を動かすと曲がってしまいます。また、伸ばした手が力んでいると、からだが沈んで大きく失速してしまいます。
こちらを改善するには、片手のクロールが効果的です。息継ぎする方の手でかいて、反対の手は伸ばしたままです。これで真っ直ぐ進めるようになれば、息継ぎの曲がりは解決します。
力の入れすぎで失速
続きまして、筋肉とパワー、それが泳ぎにどう関係しているのか、ご説明させてください。つれづれ様いわく…
ツイストクランチやドローイン等の体幹トレーニングを実施する
たしかに、泳ぐときの筋肉は必要です。しかし、筋力というか、パワーはまったく必要ないのです。
その証拠に、JOCの記録ですが、10歳の女の子でもクロール、50メートルを30秒台の前半で泳げています。
10歳と言えば、小学3年生です。つれづれ様は、小3女子にパワーで劣っているでしょうか?
まさか。むしろすべての面で勝っているハズです。
つまり、泳ぐためのパワーは、基本的な筋力があれば十分なのです。
つれづれ様いわく…
手をぶん回しているだけで推進力を十分に得られていない気がする
こちらも、やはりパワーに頼る泳ぎになっています。
うまく例えられないのですが、泳ぐとき、からだが力んでいると、とにかく沈みやすくなります。
つまり、力任せのかき、力任せのキックは、推進力を生むと同時に、からだが沈んでブレーキもかけている状態なのです。
そこで、力まずに腕を回すには、肩から回す意識を持つと良いです。手は身体に近い位置で入水し、腕は伸ばすというより、伸ばした腕を肩でまえに押し出すイメージです。
スピードを求める場合は、そこから素早く水をかきます。水を力で押そうとすると、また力んでしまうので、早くかくことを意識すると良いです。
つれづれ様いわく…
・肘から先を90度曲げて体の真後ろに水を押し出すフォームで泳ぐ。
・手のひらは完全に閉じるのではなく指の隙間を1cmほど開けて水をつかむようにして泳ぐ。
指の隙間を1cm開けると水が隙間から逃げずに掻くことができるらしいので、そこを意識する。
こちらは正解です。
しかし、手のひらと手首、肘に意識が集中していますよね。繰り返しますが、肩です。腕は肩で回していきましょう。腕と手のひらは、かく瞬間だけ力をいれて、あとは脱力です。
沈んで失速
最後に、泳ぎで1番重要な「浮力」について、ご説明します。泳ぎが遅い人と速い人の決定的な違い、それは、身体がどれくらい浮いているかです。
その証拠に、ウエットスーツがあります。ウエットスーツは寒い海で泳ぐためのゴム製スーツですが、中に気泡が含まれているので、浮力があるんですね。
これを着て泳ぐだけで、100メートルでは、10秒〜20秒速く泳ぐことができます。
浮力を感じるには
自分が、浮きながら泳げているか確かめるには、クロールでキックを打たずに泳ぐ練習をすると良いです。キックを打たないと、足が沈んで泳げなくなる場合は、浮力を得られていないということになります。
こちらを改善するには、からだがシーソーに乗っているとイメージしてみてください。シーソーの支点が、からだの前にあると、足が下ってしまいますよね。
つまり、肺に空気を入れてしまうと、上半身が浮いて、重心が後にかかって、足が沈んでしまうのです。
「え? 肺に空気を入れないの!?」
そう、思いますよね。そうなんです。空気は肺ではなく、腹式呼吸をして、お腹の中に送り込んでください。
お腹はからだの中心です。そこに空気を貯めると、重心が真ん中にきて、足が下がらなくなるというカラクリなんですよ。
人間の可能性は無限大です。お腹に空気を入れるなど、造作もないことなのです。
ポイントまとめ
- 息をするとき、反対の手で水を押さない
- パワーに頼らない
- 腕と足は、からだの付け根から動かす
- からだは直線を保つ
- お腹に空気を貯める
いつのまにか、ちょっとポイントが増えてしまいましたが、これで40秒は軽くクリアできるハズです。
まずは身体を浮かして、ゆっくり軽く泳げるように練習しましょう。そこから、徐々にパワーを上げていきます。
からだが浮いた状態でフルパワーを出すと、かなりの破壊力があります。カベに激突して、ケガをしないように注意しましょう。
また、ターンのコツは、頭を深く突っ込んで、足を空に放り投げる感じです。
ターンの距離感は、スピードによってぜんぜん違ってくるので、上達するには、回数をこなすしかありません。ちなみに、短水路(25メートル)では、1キロ泳ぐと19回ターンの練習が出来ます。100キロほど泳ぐと、そこそこ上達します。
まだ、細かいポイントがいくつかありますが、とりあえずこれでいいでしょう。あと、手を伸ばす位置は、時計の針で10時10分です。クロールは身体が傾くので、それくらいで真っ直ぐになります。
ちょっと駆け足でしたが、以上になります。ぜひ、お役立てくださいませ。
つれづれ様が、速く泳げるようになること、祈りつつ、今日はここまでです。