少年は急峻な岩肌を素足で登っていた。背中に担いだ革袋の帯が、少年の細い肩に食いこむ。 中には水がなみなみと貯えられ、少年の歩幅にあわせてタプン、タプンと音をたてる。ひたいから流れる汗を、頭のひと振りでふき飛ばすと、少年はさらに足早となり、ゴ…
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