署名を集める悪質な手口

みなさんは署名を頼まれることはないだろうか。僕は接客業という職業柄、知らない人との接点が多く、ちょくちょく頼まれることが多い。

しかし、この「店員に署名をさせる」という行為を、司法はそろそろ取り締まらなければならない。執行猶予なしの実刑100万年くらいが妥当かと思う。

100万年はちょっと厳し過ぎないかと思ったら、それは甘いと言わざるをえない。店員に署名を強要するのは、署名運動の根幹を揺るがす重大な犯罪的行為なのだ。

そもそも署名運動とは、ある意見に同意した証拠として提出されるものである。

署名運動(しょめいうんどう)は、個人や団体が何かの社会問題や政策に反対したり、法令の改正や制定を求める際、その意見に同意する人の名前を集め、問題のある会社・政府・都道府県等に提出する運動のことである。

多くの場合は、賛同者が署名をするための用紙「署名簿」を作り、駅前や路上で協力を呼びかけたり、人の集まるところに置いたりする。「署名簿」は一枚当たり5人から10人が連記出来るようになっている。署名簿には、名前・住所・年齢などを書く。本人が書かなくても良い場合もある。

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これを、まったく問題を共有していない人(店員など)に書かせてしまったら、署名の信ぴょう性は完全に失われてしまう。問題をろくに知らない人に、ただ名前と住所を書かせるのは、署名の信頼性を著しく失墜させるのだ。

たとえ一万人の署名を集めたとしても、その中にひとりでも無関係な者が混じっていたらそれはゴキブリと同じである。義理の一匹を見つけたら義理の百匹がいると思って間違いない。つまり署名がただのゴキブリになってしまうのだ。

さらに、署名を必要とする場合は、そこに利害の衝突が起こっている。そして署名の名簿は、いっぽうの正しさを証明する材料の一つになっているのだ。そこに無関係かつ、事情も知らない人が署名させるとどうなるか。

つまり、署名運動をする団体は、権利を主張するためならインチキも辞さない反社会的糞便製造組織であると言われて当然になってしまう。

たったひとり。たったひとりでも、義理で署名させる不正行為を働いてしまうと、署名うんぬん以前に、個人としても団体としても信用できない。権利を主張するためなら、どんな手段も厭わない嘘吐き集団になってしまうのだ。

また、個人情報の管理にも懸念がある。署名運動で集められた情報は、適正に管理されているのだろうか。署名の用紙にそのような但し書きは一切なく、少なくとも僕は一切の説明を受けた記憶がない。

これは、もしも、あなたが内容を理解せずに署名してしまった場合、犯罪に利用される可能性もあるのだ。例えば、署名の同じページに書かれた名前は、あなたと何かしらの接点がある可能性が高く、そこで、近くにある名前を適当にひろって、「〜町の〜さんのご紹介で伺ったのですが〜」、という具合に、犯罪者がいかにも本物らしく接触してあなたを騙す材料にもなる。つまり署名は悪意のある組織に渡ると、どんな形でも悪用される危険があるのだ。

無関係な人に署名させるテクニック

悪質な署名活動員は、まず、客として商品を買う。そこで客・店員という利害関係を発生させ、客>店員という上下関係を構築する。

そこから署名の用紙を持ち出すことで、強制的に署名させるのだ。つまり、こっちも利益を与えたのだから、あなたもこちらに利益を与える(署名する)必要があると暗に仄めかし、半強制的に署名させるのだ。

しかし、そこには根本的な悪意が潜んでいる。店側は客に商品を押し売りした訳でも、説明もなしに用途の不明な商品を販売した訳でもない。あくまで、客が必要とする者を、十分な理解の上で販売しているのである。

ところが、署名にはその正当性がまったく担保されていない。前述したように署名運動の問題の共有もなく、さらに犯罪行為に使用される危険性もあるのだ。取引の割も合わない上に、署名の正当性までも侵害しているのだ。

悪質な署名活動の実態

客(署名活動員)「これください」
店員「はい、ありがとうございます。698円になります」

会計作業

店員「ありがとうございました」

客(署名活動員)「あ!そうそう!これ書いてもらえる?」


おもむろに署名用紙を差し出す


店員「はぁ…これは、どういったものでしょう」

客(署名活動員)「いいから、いいから!名前と住所書くだけよ!」

店員「え、ええ、どういった趣旨なのでしょう…」

客(署名活動員)「いいから!みんなの生活が良くなるのよ!書いてくれないの?」

店員「…」



これで、ほとんどの店員は署名を書かされてしまう。店員には、お客様とトラブルを起こしてはならない、業務を滞らせてはならない、という心理があり、悪質な署名活動員は、その心理を巧妙に利用して、不正に署名を集めているのだ。

今あなたは、殴りたい、悪質署名活動員を引っ叩いてやりたいと思わなかっただろうか。確かに暴力はよくないが、それくらい感情的になるのが普通である。目の前で行われる不正に憤るのは自然な市民感情である。

ところが、店員には客を殴る権利が保証されていない。やったらもっと厄介なことになってしまう。つまり、悪質な署名活動員は、それほど理不尽な行為を強要しているのだ。悪質署名活動員は、人として塵芥であり肥溜めに沈めて焼却されるべき社会のダイオキシンなのである。

締め

署名を集める悪質な手口という話題であったが、ご理解頂けただろうか。僕は、権利は正しく主張しなければならないと考えている。

しかし、他方で、その主張とその方法論の在り方について、大きな危機感を抱いている。多数を集めれば正義となる、署名活動などは、その際たるものではないだろうか。

ましてや、無関係な人々から集めた署名など、今すぐに引き千切り、地獄の業火を放って日本海溝の最深部に封印すべきだと考えている。

そして、その署名を集めた悪質な署名活動員、そのすべてをひっ捕らえて、全国民の前で自らの行いを謝罪し、無知蒙昧かつ独善的な態度を悔い、未来永劫にわたって反省させたい。

全国の署名活動員の方は、自らの行いが、犯罪行為ではないか、改めて自らに問い直し、誰にも恥じぬ正当な行為であると、再確認をお願いしたい。