ちるろぐ

ここが僕のアナザースカイ

3年間パシリ続けた男

こんにちは。チルドです。

僕は見ての通り勉強が苦手でして、通っていた高校もあまり良くない、いわゆる底辺高校でした。底辺高校がどんな感じかというと、皆さんのお住まいの地域で、誰でも入れる評判の悪い高校ありますよね。あれをイメージしてもらえば分かりやすいかと思います。

そんな社会の吹き溜まりですが、中にいる子達のほとんどは、ちょっと勉強が苦手なふつうの子です。一部には反社会的ジョブでプロになる子もいますが、ほんの一握りです。たいていは普通のサラリーマンになりますし、稀に成功するひともいますから、それほど悲観するキャリアでもありません。

そもそも高校なんて、その先の長い人生からすればあくまで通過点です。卒業したあとどうなるかはけっきょく本人次第なんですよね。


http://www.flickr.com/photos/40711018@N00/1459664118
photo by Gabba Gabba Hey!

イジメ

そんな荒れた学校だと酷いイジメがありそうですが、僕の通っていた高校では、話に聞くような極端なイジメはありませんでした。なぜだろうと自分なりに考えたのですが、たぶんイジメる側にもリスクがあったからだと思います。

イジメる側も底辺ですが、イジメを受ける側も底辺なので、極端にイジメられると、とんでもない反撃をする可能性があるんですね。

相手が想像もつかないような反撃をする。それが助けになる。皮肉なことに、底辺であることがある種の抑止力になっているんです。これは、酷いイジメを受けたときの対策として良いヒントになるのかもしれません。

パシリ

「パシリ」っていやな響きですよね。使い走りを略した言葉だと思うんですが、イジメより屈辱的な感じがします。「イジメ、かっこ悪い」これだと、イジメる側を非難するイメージですが「パシリ、かっこ悪い」では、パシリになった側が一方的に悪く聞こえるから不思議です。

僕は高校時代ずっとこの「パシリ」でした。自分では「飛脚」と呼んでいたんですが、似たようなものですかね。でもそれほど嫌でもなくイジメられている感覚もなかったんですよ。

「パシリ」を拒否するのは簡単です。一度だけハッキリ断れば終わりですから。しばらくは険悪に、悪くすれば殴り合いになるかもしれませんがその程度です。それ以降は「アイツにパシリをさせようとすると少なからず揉める」というイメージがつきますから、相手も安易には絡んで来なくなるものです。

でも僕がそうやって断わってしまうとターゲットがほかの子に変わります。大人しくてマジメな子らですね。対象が変わるだけで「パシリ」そのものは無くならない。その子らが断われればいいんですが、たいてい断われない。

パシリをさせようとする心理って、面倒くさいだとか、動きたくないとか、ワガママ言っているだけなんです。だからキッパリ断るか、なにか理由をつけて避ければいいんです。

でも、大人しいマジメな子らは、ものすごく嫌なのに断われないし上手く避けれない。そうすると、だんだん学校に来なくなって、それがイジメになり、いつの間にか2人とも退場(退学)してしまうというパターンになります。

僕の入った学校の科は、ひとクラスしかなくて3年間ずっと同じメンバーだったんですね。あるいはそれがプレッシャーになっていた子もいたと思います。最初45人だったクラスが卒業時には35人になっていました。

正直、僕は「高卒」のライセンスさえ手に入れば、ほかの連中なんて知ったこっちゃありませんでした。どうでもよかったんですが、自分の目の届く範囲、僕のテリトリーでそういうことが起こるのが、なんとなく嫌だったので、ずっとパシリを続けていたのです。

断われない、衝突できない、逃げられない。ちゃんとした子ほど、迷惑をかけたくないとか、プライドもあって、見動きがとれなくなるのかなと思います。

イジメを無くすには

近ごろの教育現場では、イジメる側へやめるように啓発していますよね。もちろんそれがスジなんですが、やっちゃいけない事をやるのが人間です。

悪い子は、悪いことそれ自体に喜びを感じたり、ストレス解消になったりしているので、いくら啓発してもイジメはなくなりません。大人と一緒ですよ。

また、イジメられたというのも、された側の気持ち次第、自己申告なので、定義も曖昧です。イジメている側に、傷つけているという自覚がなければ、なんのことかサッパリわからないという場合もあるでしょう。

僕の個人的な見解ですが、イジメはイジメられた方が戦わない限り解決しません。何らかの行動を起こさないと、どんどん悪くなる一方です。

戦い方もいろいろある

・逃げる
人間も動物です。凶暴なのに狙われたら逃げるしかない。逃げるのは簡単と言われても、テリトリーを追われた理不尽さとは戦い続けなきゃならない。そのための勉強もひとつの道です。勉強が将来のためと言われてもピンとこないかもしれませんが、訳分からないバカな連中と関わらないため、と言えばモチベーションが上がる気がしませんか?

・衝突する
親や大人に迷惑をかけたくない。プライドもあるから自分で解決したい。そう思うなら必死になるしかない。イジメはスポーツじゃないからルールなんてない。腕の一本ぐらい覚悟して「なんでもやってやる」という気持ちが大事。

・耐える
人によっては「衝突」も「逃げる」こともできない。そんな立場のひともいる。そうなったら耐えるしかない。ひたすら耐える篭城戦も立派な戦い方。自分から動けない不自由さはあるけれど、耐えられるひとは強い。ちなみに僕の耐えるボタンは壊れて押せなくなっている。

まとめ

「イジメ」「パシリ」など、僕の学生時代の実体験からコミニュケーションについて語ってみました。人それぞれ考え方の違いはあるのでしょうが、僕はみんなに戦ってほしいと思います。

ひとは生まれた場所や育つ環境で、わるい状況に陥ることがあります。しかし、ひとは必ず死にます。世界では毎日、百万単位で人間の入れ替えが起こり、極論100年経てば、いま生きている人類は全滅するのです。誰ひとりとして逃れられることはできない。

大胆になろう。

そして戦おう。


最後に、敬愛するスティーブ・ジョブズの言葉を贈ります。


Stay hungry, stay foolish


ご清聴ありがとうございました。





ページを閉じる前にブックマーク各種RSS読者登録のほどよろしくお願いします。